電気代節約【後編】~QOLを下げずに電気代を下げる~
ではいよいよ実践フェーズに入る。
前置きが長かったかもしれないが、ここまで読んで力を入れるべきポイントを理解できた皆様は、もうテレビのコンセントを抜き差ししたり、電気を消し忘れる家人と喧嘩しなくても済むのだ。
生活の質と心の平安を大事にして、じっくり取り組もう。
STEP3 上手に使用量を減らす
1. エアコン
原則として
- 外との温度差があるほど使用量が増える。
- 扇風機(サーキュレーターでも可)との併用必須。
- およそ30分以内であれば、不在時でもつけっぱなしの方が効率的。
ということを覚えておきたい。
あとこれから引っ越す予定があれば家の断熱性を重要視してください。特にこれから何十年も住む持ち家であれば超超超大事です。
ところでいきなり手のひらを反すようだが、「夏の」エアコン代節約については絶対に無理はしないでほしい。本当に命を落とすので。
エアコン代節約に本気を出すべきは冬。夏はやれることをやれば良い。
- 暑さがこもった室内は風を通して温度を下げてからエアコンを付けよう。外との温度差を小さくするのが大事。
- 設定温度は下げすぎず扇風機で空気を回し、体感温度を下げる(直接風にあたると体に悪いので、壁に向けるのがおすすめ)。中編で述べたように扇風機は電気の得意分野なので積極的に使ってエアコンを補おう。
それ以外に地味なテクニックとしては、寝具のカバーをガーゼなどさらっとした素材に変えたり、マットレスに硬めのものを選ぶくらいだろうか(体が沈み込まないのでちょっと涼しい)。起きている時であれば、水を絞って冷蔵庫で冷やしたハンドタオルで体を拭くと6月くらいまでは耐えられる。
逆に冬は頑張り時だ。私からは「電気毛布をメインで使って、あとはアホみたいに着込め」という戦略を提案したい。
- とにかく電気毛布使って。これに関してはわざわざ買う価値がある。全然電気代がかからない上に、空気は乾燥しないし眠くなりにくい。大きめサイズ・ふわふわの肌触り・温度調節が可能・洗濯もできるものがお勧め。電気毛布の上から普通のひざかけや布団をかけると設定温度が低くても温かくなります。寝るときは危ないので切るか温度下げて。
- ルームシューズを履く。靴下だけじゃ無理。ルームシューズでしか床の冷気は遮れない。無ければスリッパでも良いと思う。
- アームウォーマーを付ける。レッグウォーマーの方がメジャーだけどこちらも効果がすごい。無ければ100均で買うか、いらない靴下を切ってはめるか、とにかく何か手首に布が巻き付いていればOK。
- もこもこのルームウェアを着る。山用のジャケットを着て冬を越えている知人がいるが、室内は風が無いので防風のシャカシャカしたものでなくても冬用のルームウェアで良い。ジェラピケのルームウェアだと可愛いけどクソ高いので、我々庶民は無印あたりで物色するか、ひざ掛けでも巻き付けとこ。
- エアコン(またはその他の暖房器具)を使うときは一緒に扇風機を使う。暖かい空気は上に行くので、天井に溜まった暖かい空気を循環させれば暖かくなる…というのは頭で理解していても、「ハァ?真冬に扇風機とか狂ってるのか?」という先入観でやったことのない人も居るのではないだろうか。私は頭が原始人なのでこの罠に長年ハマっていたが、昨年初めて併用してみたところ、部屋全体が優しく暖まる感覚に震えた。
これをやっておけば、東京の冬なら、朝起きるときとお風呂あがり以外エアコンを使わずに過ごせる。1日40分くらいだ。
昨年はほぼ家にいたにも関わらず、大寒波で計画停電騒ぎになった日以外、上記以外の時間は一切エアコンを付けていない。
2. 浴室乾燥
基本は外干し推奨。では雨の日はどうするか。また防犯上の理由や、スペシャルオシャレなタワマンに住んでいて規約上外干しできないご家庭もあるだろう。ただ、その場合でも極力部屋干しにした方が良い。
私も一人暮らし1年目の頃には、「雨の日でも洗濯できちゃうのってサイコー!」とガンガン利用していた。だが、とんでもなく電気代がかかる上に、乾かし終わったタオルがなんか臭い…ということに気づいた。
どのみち臭いなら部屋干しの方が安上がりで良いよね、ということで部屋干ししてみたところ、浴室乾燥より臭くならなかった。
- 当然だが扇風機(またはサーキュレーター)を当てる。脱水した洗濯物も、干しているうちに水が布の下の方に溜まってくるので風は洗濯物の下の方をめがけて当てる。
- 洗濯物同士の間隔を開ける。あとは物干し竿を横から見たときに、トンネルのようなアーチ状になるように干す。説明下手か。ウェザーニュースさんのサイトの写真が分かりやすいので下記のリンク先をご覧ください。下降気流が起きて効率的に風が当たるとのことです。
- エアコンの使用タイミングが合えば、エアコンの風で乾かす。加湿にもなって一石二鳥。
- エアコンを使用しない場合は干している部屋のドアは開ける。少しでも風を通す。
厚手のものでなければこれで基本乾く。
どうしても臭いが気になるのであれば部屋干し用洗剤を利用してみてはどうだろうか。私は試したことが無いが、友人曰く部屋干しでも「全く臭わない」らしい。
3. その他こまごま節電
- 冷蔵庫は壁から離す。放熱を妨げないように5センチくらいは空けておくと良い。冷蔵庫は24時間稼働なのでチリツモでちょっとだけ変わってくる。
- 炊飯器を使わない。意外と無しでいける。炊くときは鍋、保存はラップなりで小分けにして冷凍庫へ。炊き方は最後におまけで紹介しますが、やってみるとめちゃくちゃ簡単で、しかも炊飯器より美味しく炊けます。
- もし照明がLED電球じゃないなら、次電球が切れたときはLEDに買い替える。
- テレビやパソコンの画面の照度を下げる。節電効果はあまり大きくないが、目にも優しいので一応おすすめとして書いておく。
最後に
以上は「東京・一人暮らし」の生活で大きな成果を上げた節電戦略でした。
地域や家族構成などにより実践できることも変わってくると思いますが、自分の暮らしに応用して、できることから取り組んでみてください。
結果が見えてくると楽しくなって弾みがつきます。
そして創意工夫を重ねて節電する過程で、電気のありがたみも今まで以上に感じることになると思います。
便利な発明に感謝しながら、お金とエネルギーを大切にしていきたいですね。
【おまけ】
炊飯器を使わないお米の炊き方~(パチパチ
本当は土鍋で炊くのが美味しいらしいですが、そんな文化的な代物はねぇ!という方は鍋で十分です。私は鍋すらなくてフライパンで炊いています。
- 無洗米3合と水650CCを鍋にいれて軽くならす(つけ置き不要)
- 蓋をして強火にかける
- コポコポ沸騰してきたら弱火に変えて15分待つ \赤子泣いても蓋取るな/
- 蓋を開けてご飯をほぐす
- 火を消して蓋をし、15分蒸らす
以上です。一人暮らしなら、いっぱい炊いて冷凍しておくのがお勧め。
分量や時間は、主に中編でご紹介した『5アンペア生活をやってみた』を参考にさせていただきました。